三脚・雲台
ミノルタ パラジャスター
テイクレンズをビューレンズの位置に引き上げ撮影することで、近接撮影時でも視差による構図のズレを防ぐことができるアクセサリー。ミノルタ製。
昇降の高さの関係で、一般的な二眼レフの近接時はパラメンダーよりもこちらがお勧め。ただし、パラメンダーよりも見かける頻度は少な目です。
機構自体は単純なものですが、ロック機構などはそれなりにしっかりしています。厚さ3cm弱でかさ張らず持ち運びも良好。重さは250gとやや重いです。
ミノルタの二眼レフでは、フレックス3型が80cmまでの近接能力があり使用には適すると思います。スクリーン上で視差補正をする機種や、補正レンズの入ったプロクサー(クローズアップレンズ)を併用する場合は、過剰補正の恐れがあるので事前にテスト撮影することをお勧めします。
掲載のものの他に、形状は同じだがベークライト(プレス成型?)の旧モデルもあるようです。
マミヤ パラメンダー2型
マミヤCシリーズ(当サイト掲載はC220とC330f)は、蛇腹を用いた繰り出し構造で非常に高い近接撮影能力があります。ただ二眼レフの泣き所は近接撮影時に視差が大きく、ファインダーで見た構図とは異なって写ってしまうこと。
その弱点をカバーするためのアクセサリーがこのパラメンダーです。
カメラと雲台の間に取り付けてフレーミング・ピント合わせを行い(写真左の状態)、撮影時にテイクレンズをビューレンズの位置に上げることで(写真中央)ファインダーで見たとおりに撮影できるというもの。
カメラの自重落下を防ぐために、上にあげた状態ではロックがかかりナットでの二重ロックも可能。
三脚のエレベーターを使用して同様のことをする場合は、エレベーターとカメラ取り付け部の垂直をとらないとレンズ位置が同じにはならないので、こういった専用品を用いたほうが格段に簡便です。
ただし、マミヤCシリーズと一般的な二眼レフでは上下レンズ中心間の距離が若干異なるので、通常の二眼レフに使用する場合は微調整したほうがより良いでしょう。
掲載のパラメンダーの他、ミノルタからも形状は全く異なる(四角い弁当箱スタイル)同様の機能を持ったパラジャスターという製品も販売されていました。
ジッツオG026 + ベルボンPH-253
掲載の三脚はフランスのジッツオ(GITZO)製「G026」。
説明も不要でしょうが、ジッツオは機銃の台座を製造していたメーカーで、三脚のトップブランド。
一番太いパイプの直径が2cm、一番細いパイプは8mmですので長時間露光には向きませんが、通常使用で全高100cm、2段式のエレベーターだけでも更に40cm以上伸ばすことが出来ます。
二眼レフは上から覗く撮影が普通ですので、エレベーター無しの全高がこれくらいでも実用十分。
細身とはいえ、振動の少なさがはっきり判ります。
雲台は日本のベルボンPH-253。定評がある自由雲台の素材をマグネシウムにして、軽量化を図ったもの。
小型雲台の多くは、カメラ取り付け時ベースプレート自体を回転させる方式ですが、これは別に締め込み用のダイヤルナット付。
使い勝手は非常に良く、私はマグネシウム以前のものからこのモデルを愛用。ロック・フリーのレバーも大型で、軽い締め込みでもしっかり止まります。レバーに滑り止めがあればもっと良いのですが、強いて言うのならばというレベルです。
この組み合わせでの縮長は45cm。重量も1225gと軽量な部類でしょうか。
二眼レフに三脚は似合わないというのが個人的感想ですが、条件によっては必要になってくるものです。たまにしか使わないからこそ小型軽量はありがたい。
屋内での取り回しも良く、オークション出品時の撮影などにも有効に使えます。二眼里程標掲載の屋内写真撮影には、ほとんどこのセットを使用しています。