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Primoflex II

プリモフレックス2型は1951年発売で、シリーズの中で4枚構成のJ・シムラーレンズを唯一搭載したモデル。3型以降はまた3枚構成のトーコーレンズが主力となり、4枚玉の後継機は4年後のトプコール付き5A型まで待つこととなる。
一部資料で、フレネルレンズのトーコーブライトスクリーンのモデルを3型とするものもある。当機もフレネル付なのだが、シムラー付き=2型という分類が一般的なため当サイトでもそれに沿って表記している。

プリモフレックス2型の機構は一般的なローライコードコピースタイルで、テイクレンズ下のワンレバーでシャッターチャージとレリーズを兼用し、フイルム装填は1枚目こそ底部の赤窓確認だが2枚目以降は自動巻き止めが効く。
外観も従来機とほとんど差は無いのだが、2型には最高速1/500の小西六(コニカ)製コニラピッドシャッターが使われているのが特徴となっている。
また、上下レンズとも二重構造となっており2サイズの被せ式アクセサリーが使用できるのは、プリモフレックス初期からの隠れた仕様。レンズキャップも、小サイズ側に付けるスマートなデザインのものが用意されていた。
スクリーンはセンターマットの前出トーコーブライトで視野は明るいが、ルーペの位置が低いせいもあってかルーペを出したまま視野全体を見渡しての撮影はやや厳しい。

この2型には兄弟機と言えるものがあり、大澤商会販売モデルが当機プリモフレックス2型で、服部時計店が販売元となったものはローレルフレックス(Laurelflex)銘で売られ、最高速1/500秒のセイコーシャラピッドシャッター付となっている。後年まで販売されたのはローレルフレックスの方であり、価格競争やモデルチェンジの激しかった時代ながら1954年頃まで販売されていたようである。
プリモフレックス全体のバリエーションモデルとしては、輸出仕様にネームプレートがトプコフレックス(Topcoflex)銘となった1型や3A型・オートマットなどがあるが、見かけることは非常に少ない機種だ。

プリモフレックス2 オリジナルデータ表

メーカー 生産国 生産年
東京光学(トプコン) 日本 1951年
ビューレンズ
Toko 75/3.2 トーコー
テイクレンズ
J.Simlar 75/3.5 J・シムラー
絞り 絞り羽根 最短撮影距離
3.5~22 10枚 3ft
フード取り付け
28.5mm・32mm被せ式
シャッター
Konirapid-S B・1・2・5・10・25・50・100・250・500
シャッターチャージ
独立式
レリーズ
前面下レバー チャージ兼用
巻き上げ 巻き止め
右側面ノブ 1枚目のみ赤窓 以降自動
ピント合わせ
右側面ノブ
スクリーン 視差補正
通常 フレネル センターマット 補正無し
内面反射対策
円筒
フイルム送り
下→上
実測サイズ 三脚ネジ
H137×W75×D96mm 985g 小ネジ
データ表の見方

部分拡大画像&ポイント解説

  • 絞り指標 チャージ・レリーズレバーカメラ底部
    [左]レリーズレバーの操作性は良好 [右]カメラ底部には1枚目確認用の赤窓 裏蓋ロックは引っ掛け式
  • シャッター速度指標周りピントルーペ
    [左]絞り・シャッター指標はちょうどカメラの左右に位置する [右]ピントルーペの視認性自体は悪くない
  • レンズキャップレンズフード革ケース
    [左]トーコー銘のスリムな被せ式レンズキャップ [中央]プリモ銘のレンズフード [右]革ケース

管理人の

前後モデルと外観はほとんど同じなので、オークションで「プリモフレックス」とだけ書かれて出品されている場合、画像だけでの確認は少々難しいです。シムラーの名前が見えれば一発ですが、シャッター銘を確認する他、シャッター外周の黒ラインの入り方がレクタスシャッターなどとは違いますので、画像をじーっと見てみれば2型を判別できるかも。なお、ローレルフレックスにはトーコーレンズ付きモデルもあるのでご注意を。
ピントフードのロゴが金色なのですが、4枚玉モデルだから金色なのかメッキが剥がれたのかは微妙なところです。銀色のモデルも見たことがあるので、掲載機は剥がれたのでしょうか…?

独断の5つ(平均が★★★は0.5換算)
  • 人気度…★★★
  • 使いやすさ…★★★
  • 見つけやすさ…★★ 1型各モデル★★★★★★☆