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Soligor Reflex

ソリゴールのブランドで販売された二眼レフである、当機ソリゴールレフレックスについての情報はほとんど無いと言っても良いほどだ。
それ以前にミランダ用のレンズブランドとして有名な、「ソリゴール」というブランドの形態自体明確な資料が無いのだから困り果てる。主に、いろいろなメーカーからのOEMを同ブランドとして販売していたようで、国産中判ではフジタ66のソリゴール銘などを見かけることが多い。

掲載機は付属の革ケースに「MADE IN JAPAN」、カメラ本体下部にも「JAPAN」の刻印があることから、日本製の二眼レフであることは確かである。
当機の仕様は、スタンダードな前玉回転ギア連動式。シャッターは最高速1/300秒のレクターで実用に不足は無い。外観は、ネームプレートやレンズ周りのギアが光沢のあるクロームのため少々派手な印象だ。
テイクレンズ周りにフォーカスレバーが装備されており、ピント合わせや絞り・シャッターなどの操作性は指掛かりがよく概ね良好である。また、ルーペは遮光性に配慮したものとなっている。

このカメラのベース機種を完全に特定するのは困難かと思われたが、以降は私が独自に調べたものである。
まず、ソリゴール35という35mmカメラがあるのだが、これは常盤精機のファーストフレックス35のOEMである。それと同時期に、掲載機と同スペックのファーストフレックス(Firstflex)PIII(ポピュラー・ファーストフレックス)を供給したのではないかと推測した。その後、WEB上の画像の比較判断や、同社のオートフレックスと共通の部品使用などから、2008年11月のオートフレックスA型のサイト掲載を以って、ソリゴール銘二眼レフの提供元は、常盤精機であると断定することとした。
また、元モデルに関しては、姉妹機ソリゴール・セミオートの項も参照いただきたい。
二眼レフはこういった輸出向けのネーム違いや部分的なパーツ変更に加え、いわゆる四畳半メーカー製品などで素性の不明なモデルが多くある難解なジャンルである。

ソリゴールレフレックス オリジナルデータ表

メーカー 生産国 生産年
Allied Impex (A.I.C 常盤精機?) アメリカ(日本) 1954年頃?
ビューレンズ
Soligor Anasutigmat 80/3.5 ソリゴール アナスチグマット
テイクレンズ
Soligor Anasutigmat 80/3.5 ソリゴール アナスチグマット
絞り 絞り羽根 最短撮影距離
3.5~16 9枚 4ft
フード取り付け
36mm被せ式
シャッター
Rektor B・1・2・5・10・25・50・100・300
シャッターチャージ
独立式
レリーズ
前面下ボタン 押し込み式
巻き上げ 巻き止め
右側面ノブ 赤窓式
ピント合わせ
テイクレンズ外周レバー
スクリーン 視差補正
通常 補正無し
内面反射対策
無し
フイルム送り
下→上
実測サイズ 三脚ネジ
H133×W76×D99mm 760g 小ネジ
データ表の見方

部分拡大画像&ポイント解説

  • 絞り指標周り裏蓋ロック機構
    [左]大型のピントレバーで操作性は良好 [右]裏蓋のロックは引っ掛け式
  • シャッター速度指標周り圧板
    [左]シャッター速度はスロー側もあり実用に不足は無い 脇にはチャージレバーとケーブルレリーズ穴 [右]裏蓋の赤窓は、どちらかと言えばオレンジ窓
  • ピントルーペレンズキャップ革ケース
    [左]ピントルーペは遮光性にも配慮したもの [中央]被せ式レンズキャップ [右]革ケース

管理人の

フロントパネルにシルバーの飾り板のついたファーストフレックスは多く見かけますが、その普及版が「ポピュラー・ファーストフレックス」のライン。非常にややこしいですが、基本は常盤精機が製造し皆川商店が販売。
ファーストフレックスPIIIは、アイレベルの光学ファインダーも無い一般的なデザインで、ボディレリーズの有無やシャッターの最高速度で見分けられるのですが、いかんせん物がありません…。
それから遅ればせながら、このカメラには吊り金具がありませんので要注意。

独断の5つ(平均が★★★は0.5換算)
  • 人気度…
  • 使いやすさ…★★
  • 見つけやすさ…★★☆